今年から大学生になる息子・娘の仕送り額どうしよう・・・。
大学生のお子さんを持つ親御さんが必ず一度は抱く悩みです。
ここでやっちゃいけないのが周りに合わせて決めちゃうこと。
仕送り額は家の経済状況や教育方針で異なるので他人の意見はあまり当てになりません。
仕送り額を決めるにはまず最低限必要な生活費を知ることから始めましょう。
目次
一人暮らしの大学生の仕送り平均額はいくら?
結論から言うと全国平均額は71,440円です。
(参考:全国大学生協連)
ただし、全国平均額自体は7万ですが、実際は10万以上もらってる人は30%、5~10万の人が35%、5万以下の人が25%、仕送りなしが9%という分布になっています。
察するに10万以上もらってる人は家賃も自分で払ってます。
5万以下の人は家賃は親に払ってもらった上で別に5万以下の仕送りをもらっているのではないかと思います。
で、5~10万の人は家賃別の人と家賃込みの人両方いるのでしょう。
つまり、家賃込みなら10万以上が適切で家賃別なら5万以下でも適切になり得ると思います。
で、家賃込みと家賃別の人が混ざった平均の額は7万になったという話です。
仕送りの額の決め方については、最低限必要な生活費を考えた後で解説します。
大学生の一人暮らしに最低限必要な生活費は?
では大学生の一人暮らしに最低限必要な生活費を計算してみようと思います。
なお、東京の大学での一人暮らしを仮定します。
家賃
東京・首都圏の学校に進学する新入生4,208人のアンケート結果によると、
家賃:56,551円
管理費:2,975円
合計:59,526円
が平均額だそうです。
(参考:学生ウォーカー)
計算を楽にするために6万円とする。
水道光熱費
東京で普通に一人暮らしをする場合
電気・・・約3,000円
水道・・・約2,500円
ガス・・・約1,500円
合計:約7,000円
東京で一人暮らししてる私のケースと少しばかりネットで調べた感じですが大体こんな感じの額になると思います。
通信費
もっと多い人、少ない人いると思いますが、平均はこんな感じでしょう。
携帯代・・・約6000~7000円
インターネット代・・・約3000~4000円
通信費合計:約10,000円
食費
自炊した場合の最低額・・・約1万円
学食を1日1回利用する場合の最低額・・・約2万円
つまり1~2万です。
ここまでがただ生活するだけでかかってくる生活費。
合計
合計は・・・
家賃60,000 + 水道光熱費7,000 + 通信費10,000 + 食費10,000~20,000
= 88,000~98,000円
完全自炊で節約する人で88,000円
1食だけ学食であとは自炊で節約する人で98,000円
端数切捨てで
完全自炊の人:90,000円
1食は学食の人:100,000円
ここに交際費、教科書・参考書代、消耗品代、服代などの雑費が加わるのでプラス1~3万ぐらいは見ておきたいところです。
これらの費用を最低限まで抑えた場合でも1万はかかるとして
完全自炊の人:100,000円
1食は学食の人:110,000円
普通は3万ぐらいはかかるとして計算すると
完全自炊の人:120,000円
1食は学食の人:130,000円
となります。
家賃が6万なので最低限の生活をするのに家賃 + 4~5万はかかる。
普通に学生生活を楽しむには家賃 + 6~7万かかる、ということになります。
ちなみに生活費の全国平均は12万くらいです。
上の計算は東京を想定してるので全国平均より若干高いです。
全国平均額:118,200円
(参考:全国大学生協連)
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一人暮らしの大学生への仕送り額の決め方
ここまでの説明で全国の親御さんが大学生の子供にどれくらいの仕送りをしているのか、東京で大学生が一人暮らしをする際にかかる金額がどれくらいなのかはわかってもらえたと思います。
では、実際にどうやって仕送り額を決めたらいいかについて解説します。
以下の2点が決め手となります。
- バイトをさせるかどうか
- 奨学金をもらうかどうか
バイトについて
全国でバイトをしている大学生の割合は一人暮らしの場合、75%に及びます。
バイトをさせる前提で仕送り額を生活に必要な最低限の額より低く設定する親御さんが一定割合でいます。
この考え方はありっちゃありなんですが、1つ問題があります。
それはあなたのお子さんがお金を使って何かやりたいと考えたときに、無理してバイトを増やす可能性があることです。
例えば仕送り額を家賃+1万程度に設定した場合。
この場合、最低限の生活をするのにバイトで3~4万は稼ぐ必要があります。
例えば大学生のバイトに典型的な飲食店のバイトの場合、
1日4~5時間勤務で時給は1000円。(東京の場合)
すると週2で月4万くらいになります。
週4なら月8万
週5なら月10万
例えばあなたのお子さんがサークルの仲間と食べに行ったり、飲み会に参加したりすると家賃+1万じゃ足りなくなります。
するとお子さんはバイトでもっと稼ごうとします。
また、例えばお子さんが将来のために毎月3万貯めたいと考えた場合なんかも、バイトで10万くらい稼ぐ必要が出てきます。
そうするとバイトを週4~5回入れるようになるでしょう。
その結果バイトしすぎて学業が疎かになります。
そんなの子供の勝手なわけですが、お子さんにちゃんと大学で勉強してほしかったらバイトを増やさざるを得ない状況に追い込まない程度の額は仕送りしてやるべきではないでしょうか?
バイトを増やさなくても最低限生活できるだけの仕送りがあれば、あなたのお子さんは自分がお金が欲しい分だけバイトすれば済むからです。
もしあなたがお子さんに必要以上にバイトしてほしくない場合、
家賃 + 5~6万くらいは渡すといいでしょう。
これなら週2のバイトでも充分に生活でき、サークルの飲み会やご飯にも参加できます。
もちろん逆にガンガンバイトさせてお金の大切さや社会を学ばせたいと考えるなら家賃だけ仕送りで生活費は自分で稼げという方針もありっちゃありです。
実際にそうしてる家庭も少なくないです。
ここは親御さんの子育てに対する考え方次第ですね。
奨学金について
日本学生支援機構の調査によると、奨学金をもらってる大学生は50%。
つまり奨学金をもらってる学生ともらってない学生が半々です。
奨学金は便利ではあるんですが、卒業後に返還しなければなりません。
しかし今の若者は超貧乏世代です。
社会人になって早々借金を背負うのはあんまりよくないと思います。
少子高齢化の影響が若者の肩にずっしりのしかかってきてるのです。
実際、世帯年収400万円未満の家庭で奨学金は欲しいけど卒業後の返還が大変なので申請しなかったという例が多いらしいです。
ってことでもし家計的にぎりぎりでも出せるのであれば奨学金をもらわなくても生活できる額をちゃんと仕送りしてあげた方がいいでしょう。
自分が学生のときは奨学金をもらってたからといって、安易に子供に同じことをさせる前によく考えた方がいいです。
でないと今の若者は結婚できない、子供産めない、一生独り身、という人がどんどん増えていくと思います。
まとめ
- 大学生の仕送りの平均額は7万だが、実態は家賃込みと家賃別で大きく違う
- 大学生の一人暮らしに最低限必要な生活費は家賃+5万前後
- 仕送り額の決め方はお子さんにバイトをどの程度させたいかで決める
- 奨学金は50%の人がもらってるが、貧乏世代の若者の将来を考えたらもらうべきではない
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