源泉徴収票がもらえない! 会社に強制提出させる4つの方法

ikari

前の会社から源泉徴収票がもらえない!

転職先の会社の年末調整や確定申告には前職の源泉徴収票が必須です。

会社は年の途中で退職した退職者に対しても会社は給与を支払った人すべてに源泉徴収票を渡す義務があります。
 

でもなぜかくれない会社があるんですよね。
 

これっておかしいと思いませんか?
 

くれないのは会社が悪いのに困るのは私たちなんですよ?
 

正直法律をもっときちんと整備してほしいところですね。
 

そもそもそういう会社はなんで源泉徴収票を出さなくても平気でいられるんでしょうか?

その理由とそういう会社に源泉徴収票を強制的に提出させる方法を解説します。
 

その前に源泉徴収票は本来いつまでに送られてくるものなのか確認しましょう。

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目次

源泉徴収票はいつまでにもらえるものなの?

本来源泉徴収票はいつもらえるのか、ですが、通常は退職して1か月以内に渡すのが義務です。

所得税法でそう定められています。
 

退職者であっても過去の雇用関係があり、給与所得者であった人に対しては税務署と本人に1通ずつ必ず送る義務があります。
 

ですが多くの会社は1ヶ月以内にくれません。

なぜかというとほとんどの会社が源泉徴収票関係の書類を年末の年末調整の時期に全従業員分まとめて作るためです。
 

年の途中で退職した退職者の分だけ特別に作成することは会社の経理担当者にとってかなり手間のかかる処理になるのです。

で、実際に会社が源泉徴収票の発行を行うのかと言うと12月~1月で、普通は退職者には郵送で送られてきます。

翌年の1月31日になっても源泉徴収票が届かないときは会社が自分から送ってくれる気がないんだと判断してください。
 

では会社から源泉徴収票をもらえなかった場合、具体的にどうすればいいのか、その方法を解説します。

源泉徴収票を会社に強制提出させる4つの方法

源泉徴収票を会社に提出させる方法は4つあります。

それぞれの方法を解説します。

上から順に強制力は弱いですが手軽にできる方法となりますので、試すなら上から順にやってみるといいです。
 

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1. 会社に電話して源泉徴収票の提出を促す

まずは電話で会社に請求する方法です。

電話するなら社長に直接かけてください。
 

源泉徴収票を退職者に提出するのは会社の義務であり、その義務を怠ったことで被害を被るとしたら社長なので、社長に言うのが一番効きます。
 

ただし中小企業なんかでは電話しても社長につながらないことがありますので、その場合は前の上司に言うか、社長に代わるよう頼むかですね。
 

で、電話で言う内容としてはまず単調直入に

「昨年お世話になった○○です。税関係の手続きのため、源泉徴収票を頂きたいのですが・・・」

と単刀直入に源泉徴収票を送るよう依頼すればいいです。
 

ただ電話で請求する場合、「取りに来い」と言われる可能性も結構あります。

わざわざ封筒に入れて切手貼ってポストに投函するのが煩わしい、またはあなたにちょっと文句の1つでも言ってやりたいんでしょうね。
 

でも円満退社してない場合は、もう2度と会社に行きたくない人もいると思います。

そういう人は電話以外の手段を取りましょう。
 

また、発行を渋る会社もあるかもしれません。

小さい会社だと源泉徴収票を発行することが義務であることすら知らない場合もあります。
 

なのでそういう場合は「所得税法で提出する義務があるはずですが・・・」と出さないことは法律違反であることをほのめかすといいでしょう。
 
ちなみに会社が倒産してしまって連絡が取れない場合は税務署に相談しましょう。

 

2. 源泉徴収票の提出を促す手紙を出す

会社に取りに行きたくない人が取りに行かずに済む方法が手紙で請求する方法です。

源泉徴収票を請求する手紙に切手を貼った返信用封筒を同封しておくのです。
 

これで会社は電話で「取りに来い」と言えず、手紙で送るしかなくなります。
 

正確にはそれでも「取りに来い」と言われる可能性はゼロではないですが、せっかく切手つきの返信用封筒が用意されててあとは入れて出すだけの状態なのにわざわざ「取りに来い」と言う会社は少ないでしょう。
 

で、その手紙の書き方ですが、

○○株式会社様

お世話になってます。
昨年〇月に退職した○○です。

確定申告(年末調整)の手続きのため、源泉徴収票を頂きたく存じます。
つきましては〇月〇日までに源泉徴収票を同封した封筒に入れて送っていただくようお願い申し上げます。

日付
名前

こんな感じで期限をつけて書いてください。
 
ちなみに私は最初手紙で請求しましたが見事に無視されもらえませんでした。

 

3. 源泉徴収票の提出を促す手紙を簡易書留で出す

普通に手紙を送っても提出してくれなかった場合は、次の手段に移ります。

それはさっきの手紙を郵便局で簡易書留で出すことです。
 

簡易書留で手紙を出すとどうなるかというと、郵便局に記録が残ります。
 

つまり、会社があなたの手紙を手違いで読まずに捨てたとか、郵便やのミスで届かなかったなどの言い訳ができなくなります。
 

悪質な会社だと普通に手紙を出しても「そんなもの受け取ってない!」などと言い張るケースがあるんですよ。

そういったケースを避けるために簡易書留で出すんです。
 

ただし簡易書留で手紙を出すには380円かかります。

なんでこちらがお金払わなきゃいけないの?って感じでちょっとしゃくですがこれやると会社はビビって出してくれる可能性が高いので効果は抜群です。
 

4. 源泉徴収票不交付届を出す

上記2つの方法でももらえなかった場合は最後の手段です。
 

管轄の税務署に源泉徴収票不交付届を出します。
 

これを送ることで税務署から会社に行政指導がされ、会社は慌ててあなたに源泉徴収票を送ることになります。

 
ぶっちゃけ悪質な会社には最初から 源泉徴収票不交付届を出したくなりますが、それはいけません。

一応 源泉徴収票不交付届は自分で会社に請求したのにもらえなかった、という人が対象の書類なので、請求もしてないのに提出すると受理されない可能性があります。
 

ってことできちんと段階は踏みましょう。
 

会社に源泉徴収票を送ってくれるよう頼んで実際に送ってくれるのかくれないのか、まずは反応を確認します。

その上でもらえなかったら速攻提出しましょう!

源泉徴収票不交付届は国税庁ホームページからダウンロードしてください。

源泉徴収票不交付届の書き方

源泉徴収票不交付届の記載内容は以下の通りです。

  1. 届出者の住所・氏名・電話番号を書く
  2. 事業主(会社)の住所・氏名・電話番号を書く
  3. 事業主の従業員数を書く(あなたが把握してる範囲内で書いていい)
  4. 収入金額、源泉徴収税額を書く(給与明細にしたがって書く。収入金額:税金引かれる前の給料、源泉徴収税額:天引きされた所得税の額)
  5. これまでの経緯のところに会社の在職期間と会社に源泉徴収票を請求したやり取りを書く

給与明細書がある場合は給与明細書のコピーを添付します。

提出先は最寄りの税務署です。
 

それでも送ってくれないときは?

さて。ここまでやっても源泉徴収票が手に入らない場合はどうしたらいいのでしょうか?
 

源泉徴収票不交付届を提出すると税務署から会社に行政指導行くのは確かです。

でもその指導に強制力があるわけではなく、それでも送ってくれない会社もあるようです。
 

そういう場合は一度税務署に電話して「まだもらえないんですけど!」と相談しましょう。
 

ただ税務署によっては「これ以上我々は関与できないので個人間でやり取りしてください」などと冷たいことを言ってくる場合もあります。
 

「いやいやそれお前らの仕事だろ!」って話ですが、税務署も警察じゃないのであまり強く言える立場ではないようです。

困りますよねぇ。
法律違反してるのは会社なのになんで何も悪いことしてない私たちが困らなきゃいけないのか・・・。

これ絶対法律でこうならないように施策すべきだと思います。

法関係の人なんとかして!
 

もしどうしても源泉徴収票がもらえなかった場合は、確定申告するときに税務署にその事情を説明すれば給与明細だけで確定申告できる可能性があります。

本当はないとダメなのであくまで可能性ですが。

しかし途中退職の場合は最後の月の給与明細すらもらってなかったりもするんですよね^^;

 

ほんっと困りますね!
 

仕方ないので給与明細を会社に請求して、それも提出してくれない場合は税務署に言えばさすがに指導してくれると思います。

給与明細出さないのは完全に違法ですからね。
 

ちなみにこういうこともあるので会社からもらった給与明細はなくさないように保管しておいた方がいいです。

その場合1年分すべての給与明細が必要ですので、大事に取っておきましょう。

そもそもなぜ源泉徴収票をくれない会社があるの?

私もこれがずっと疑問でした。

会社が源泉徴収票を送ってくれない理由。

でも少し調べてみたらわかりました。
 

会社は源泉徴収票を給与を支払った労働者に提出する義務はある
でも税務署に提出する義務はないケースが多い。
 

これにはびっくりですよ。

国税庁のホームページによると、事業主が源泉徴収票を税務署に提出する必要があるのは、

  • 年末調整した人・・・その年中の給与の支払い金額が500万を超えるもの(役員の場合は150万を超えるもの)
  • 年末調整しなかった人(途中退職した場合等)・・・その年中の給与の支払い金額が250万を超えるもの(役員の場合は50万を超えるもの)

 

これって普通の平社員とかバイトはほぼほぼ当てはまりませんよね?

だからです。会社が源泉徴収票を提出してくれない、または発行を渋るのは。

税務署に提出しなければいけない場合は仕方なく発行するでしょうけど、すでに退職した人(会社にとってどうでもいい人)のためだけに源泉徴収票を発行するのはめんどくさいのです。
 

でも一応、税務署に発行する義務はなくても労働者にくださいと言われたら発行する義務があります。

いや、言われなくても退職者には退職から1か月以内に発行する義務があります。
 

でも守ってない会社が非常に多いんですね。

めんどくさいから年末か年明けに全員分まとめて発行する会社も多いですし、退職者に対しては請求してきた人にしか発行しない会社も多いです。
 

さらにひどい会社になると退職者から源泉徴収票を請求されても無視します。
 

実際私も無視されました。

バックレた会社なんで無視される可能性はあるとは思ってましたが・・・。

この辺は法律で決まってるのに法の強制力が弱すぎるのが問題だと思います。

なんとかしてほしいですね。

まとめ

  • 源泉徴収票を退職者に提出するのは義務だけど請求されないと送らない会社が多い
  • 源泉徴収票を送ってくれない会社にはまず電話か返信用封筒付きの手紙で請求、ダメなら簡易書留で手紙送る
  • それでもダメなら最終手段として源泉徴収票不交付届を提出する
  • ただし、税務署は警察じゃないので強制力が弱く、それでも送ってくれないケースもある
  • 会社が源泉徴収票を送ってくれないのは税務署に提出する義務があっても労働者に提出する義務はないから
 

どうしてももらえない場合はこんな選択肢もあります。

源泉徴収票が受け取れない人の年末調整と確定申告

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